防犯対策・詐欺の手口

実際にあった詐欺の手口や事件、犯罪者の告白です。防犯対策・防衛のための知識としてお読みいただければと思います。

債権回収業者を編って近づき不良債務者を力モる探偵

サラ金を踏み倒した後に不幸が…。

ラクラク踏み倒しテク、なんて記事が載っている。

確かに現行の法律は債務者を守る意昧合いが強く、サラ金会社は増え続ける不良債務者対策に四苦ハ苦しているのが実情だ。が、皆さんはこ存じだろうか。中には格好の獲物とばかり、逃げた債務者を追いかけメシのタネにしてる人間がいることを。

報酬は顧問料プラス回収金の半額

いまどきの探偵業は、足よりコネがモノを言う。その点、ニセ刑事、それもヤクザ捜査専門の捜4出身という経歴を持つ私のような人間は、人脈に恵まれている。警察は元より、裏の人間にも顔が利くからだ。私が事務所を構える工リアのサラ金支店長たちから仕事の依頼が舞い込んだのも現職時代のツテからだった。

大量のテレビCMを流し景気がよさそうに見えるサラ金も、内情は実にシビアで、支店長から平社員への降格人事は日常茶飯事。そこで業績アップのため私に不良債務者の追跡調査を頼みたいという。

いまどきは、初めから踏み倒すのを前提にした悪質な客も少なくない。調査とはつまり、取り立ててほしいのかと思えば、違うらしい。通常、不良債権は損金として決済するものの、いまは保険会社のチェックが厳しく、夜逃げしたからといって何もしなければ損金として認められないとのこと。

要は、これだけ手を尽くしましたといっ証拠作りだ。調査を社内で行うには限界があり、どこも外部に任せているのだとか。報酬は、3支店から年間100万ずつの顧問料に加え、居場所を突き止めた債務者から回収できた額の5割。私が二つ返事で引き受けたのは、頭に別のシナリオがあったからだ。
「借金を返し生活を立て直そう」事務所のデスクはすぐにサラ金から送られた書類で山積みになった。コピーされた身分証付きの融資申込書である。いずれも最初は数十万だった債務が、逃げてる間に百万・単位にふくれあがった不良債務者たちだ。

彼らの居場所を探すのは、さほど難しい作業ではない。たいていの場合、住民票や健康保険は放棄しても、運転免許は手放さないからだ。警察を辞めて3年経つが、元の職場には仲のいい後輩も少なくない。携帯に電話し、調べて欲しい債務者の名前と生年月日を告げ、本人照会を頼む。と、免許を更新したときの住所が判明するというワケだ(その後、交通違反をしていればそれもわかる)。

次に、XX電力に連絡し、現職時代に世話をした協力者に該当住所の契約者名を確認する。名前が合致すればビンゴ。報告書を作成すれば一丁上がりだ。ただし、電力会社の人間から家族で住んでる、と情報があった案件はコッソリ間引く。債権回収会社を名乗り、自ら相手先に乗り込むためだ。

「全日本債権協会の者です。××サラ金から融資を受けましたよね。逃げてる間の利息。を含め220万の債権を私どもが譲り受けたわけですがお宅様の事情もおありでしょう。半分のXX万だけお返しいただけませんか」
相手はちょうど、逃亡生活に疲れ果て、家族がいれば生活を立て直したいと願っている。親身な態度で接すれば、驚くほど簡単に心を開いてしまうものだ。

43才の男性債務者は、借金のせいで妻と離婚したものの、高校生の娘が逃げた父を支えていた。

「お嬢さんのためにもやり直しましよう」と励ます言葉に男は額き、夜勤警備の仕事で稼いだ金を毎月オレの銀行口座に振り込んでくる。

ー日でも入金が遅れたら刑事告訴の手続きを取るとの脅しが効いたのか、いまのところ遅延もない。中には暴れるなど往生際の悪いヤツもいるが、腐っても元マル暴。腕力や桐喝テクは人後に落ちないつもりだ結果、オレの個人的、お客さんは現在42人を数え、毎月64万ほどの小遣いが懐に入るというわけだ。

★サラ金の調査を請け負う探偵は山ほどいる。私だけが特別ではなく、多少コネのある業者なら誰でも考えることだろう。パクった後に、ときにはこんな男が狙っていることをお忘れなく。