防犯対策・詐欺の手口

実際にあった詐欺の手口や事件、犯罪者の告白です。防犯対策・防衛のための知識としてお読みいただければと思います。

自己破産や任意整理よりいい!?特定調停とは

複数のサラ金からツマみ続け、気付けば負債総額300万。手取り18万の給料では毎月の返済もままならず、かといって、職場や自宅にバンバン電話をかけてくる借金取りを無視する勇気もない。鳴呼、いったいどうしたらー。

これまで、借金でグルグルになっている人の最終手段といえば、自己破産や任意整理が相場であった。前者は裁判所から免責処分を受け、一切の借金をチャラにでき、後者は、弁護士を雇って示談交渉し、負債を大幅に減額するというものだ。
が、そこには大きなメリットがあることも忘れてはならない。自己破産の場合は、持ち家が競売にかけられたり、今後の職業を制限されるなどのペナルティが待っている他、免責が降りた時点で、弁護士からは50万近くの成功報酬を請求される。

任意整理でも、債権者ー社につき4万円程度の弁護士費用が必要となり、結局、無いはずのカネを相当額用意しなければならない。本末転倒もいいところだ。だが、心配無用。実は今、費用が格安で、任意整理と同等の効果をもたらす借金解決策がある。それが、本稿で詳しく取り上げる特定調停だ。
特定調停とは、2000年2月に施行された『特定債務等の調整の促進のための特定調停に関する法建のことで(略して特定調停)、弁護士などを介さず、債務者本人が直接、簡易裁判所に申し立てができる便利な制度だ。具体的な手順や手続きの話は後回しにして、まずは、そのメリットをご覧いただきたい。
〇法的知識が不要特定調停では、申し立てた本人に代わり、調停委員と呼ばれる専門家がサラ金業者との交渉の場に就く。手続き上の知識がゼ口でも問題はない
〇費用が安い先にも述べたとおり、弁護士を雇う必要がないので(望めば可能)、かかる費用は裁判所に支払う印紙代と郵便切手代のみ。金額は都道府県によって異なるが、およそサラ金ー社の債務整理で、600円~800円ほどで済む
〇早期解決が可能通常、自己破産などの訴訟手続きでは、結審までに半年以上を要するが、特定調停の場合は1~2カ月ほどで終わる
〇負債の大幅減額任意整理では、各サラ金業者が定める25%~29%の年利を、利息制限法に基づき、18%に引き直すことで、過払い分を借入れ残高へ充当。結果的に負債の減額が可能となる。特定調停でも同様の原理が用いられ、サラ金との取引期間が3年ほどあれば、総額の5割~7割がカットになることも。さらに調停成立後は、債務者の今後の生活再建を優先させるなどの理由から、本来払うべき18%の年利が免除され、大半は元本のみの支払いでOKとなる
ただし、次の項目に当てはまる方は、その恩恵が減るか、まったく受けられない可能性もあるので注意が必要だ。
×サラ金との取引が2年未満しかない取引年数が短いと、負債を利息制限法の利率(18%)で計算し直した際、値引額が少なくなる
×負債総額が多すぎる調停成立後、債務者は残りの借金を50回前後の分割で返済していかなければならない。ために、その総額が本人の収入からみて著しぐ多い場合は、円滑な支払いが不可能とみなされ、調停そのものが決裂する。同じ理由から、無職や収入ゼ口の場合もX
みなし弁済適用条件
●貸金業者として登録を受けていること

●貸金業法17条の定める記載事項が契約書に書かれていること

●支払いを受けた際、ただちに領収書が交付されていること

●債務者が、約定金利による利息を自覚して支払っていること麟業務停止を受けている期間の契約、出資法違反め契約、梅品購入を条件にした貸付の契約等に基づく支払いでないこと

サラ金側と妥協点が折り合わず、不調に終わった場合はどうすればいいのか。債権者と債務者の要望に、大きな隔たりがあるケースなど珍しくなさそうだが…。

債務者擁護の風潮が強い昨今、もの分かれになることはあまりないと前置きした上で、再びA氏。

「僕なら、その場で業者を捕まえて、示談を願い出ますね」

調停決裂後、すぐに借金の取り立てを再開したところで、回収の見込みは薄い。だから本音では和解を願っている業者の心理を上手くつけばいいと、A氏はいう。

「月々いくらぐらい返済すれば業者が満足なのかは、すでに調停の場でだいたいわかってますよね。だからその金額になるべく近い数字を提示してみるんです。例えば、ー万円の返済でダメだったのなら、ー万3千円に上げてみるとか、あるいは毎月の返済額を変えない代わりに、ボーナス時にドンとまとめて支払うとか。僕自身も、裁判所の中で示談を申し込まれて、応じた経験は何度もありますしね」

要はこちら側の誠意の問題。心からカネを返したいという気持ちを見せれば、業者もムゲにはできないということらしい。トライしてみる価値十分だ。
債務者がもっとも気をつけなければいけないのは、特定調停が成立した後だ。あれだけやかましかった取立てもピタッと止み、つい油断しがちだが、再び返済を滞らせれば、最悪、給料や動産の差し押えを受ける可能性もある(強制執行)。裁判所の確定判決を反故にするのと同じ行為だからだ。くれぐれも注意されたし。