防犯対策・詐欺の手口

実際にあった詐欺の手口や事件、犯罪者の告白です。防犯対策・防衛のための知識としてお読みいただければと思います。

旅先で盗難されたように見せかける海外旅行保険サギ

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旅先で架空の携帯品を盗まれたように見せかけ保険金をせしめる。何度か取り上げられた海外旅行保険サギ。仕事がら海外出張が多い私も、何度かこの手口で小遺い稼ぎをさせてもらった。しかし…。最近、海外旅行保険の審査が実に厳しくなっているのをご存知だろうか。
領収書を無くしたと主張してすんなり金が下りたのは昔のお話。今やそんなことを口走ろうものなら、絵を描いて説明しろだの、「どこでいつ買った?」などと執拘な質問攻めに合い、最悪、興信所に身辺調査までされる始末だ。まるでハナから詐欺だと決めてかかるような対応で、アラ探しのため、通常1,2週間で済む手続きが2,3カ月以上待たされることも珍しくない。やはり、この不景気、保険会社の方もなんとか支払不可に持ち込みたくて必死なのだろうか。
では、そんな状況の中、スムーズに保険金を請求するにはどうすればいいのか。答は簡単、証拠を1つでも多く揃えればいいのだ。買ってもいない電化製品の証拠などあるわけないという声が聞こえてきそうだが、これが意外なもので代用できる。
今年5月、フィリピンに行ったときのことだ。
繁華街で食事をしてホテルに戻る途中、路地裏で見知らぬ男3人組にホールドアップされた。殺される、と思い身を縮めていると男たちはノートパソコン、ビデオカメラ、デジカメなどが入った私のボストンバッグを奪い、車で逃走…。むろん作り話である。現地の警察に被害届を提出した後、保険会社へ電話をかけて、深刻な声で事情を説明した。
「すいません。マニラで強盗にあって荷物を一切合財盗まれてしまったのですが…」
「それで、盗まれた携行品の総額はいかほどでしょうか?」
「デジカメにバイオに…全部で20万ぐらいだと」
「領収書は保管してありますか」
やはり聞いてきた。さて、ここからが肝心。
「たぶん、紛失してしまったんですけど…」
「それは困りましたね」
「あっ、でも、日本に帰れば説明書とかリモコンが残ってると思うんですが」
「そっですか。でしたらそれで携行品の証明とさせていだきますので」
もうおわかりだろう。製品を購入した証拠は領収書だけでなく、説明書やリモコンなどの付属品でも十分通用するのだ。
果たして、スムーズに手続きは行われ、翌週には私の口座に請求額が振り込まれた。
ちなみに、説明書などは「紛失した」と言えばメーカーから簡単に取り寄せられるし、電気街などでも購入可能だ。リモコンなどの付属品も同様である。保険の世界はいくら厳重なチェックをしても、必ず穴があるのだ。

※この記事はフィクションです。防犯、防衛のための知識として読み物としてお読みください。実行されると罰せられるものもあります。