防犯対策・詐欺の手口

実際にあった詐欺の手口や事件、犯罪者の告白です。防犯対策・防衛のための知識としてお読みいただければと思います。

浮気メールをでっち上げメール恋愛に悩む女性からお金を強奪する輩

近頃では、電車だろうとピッピッピと携帯メールやラインの嵐。かくいつオレもハマっているー人である。そんなある日、仕事の合間に出会いサイトヘアクセスしていると、思わぬ儲け話が転がり込んできた。

探偵を装って24才のアキコにメール
去年の暮れ、出会いサイトをチェックしていると、こんなメッセージを発見した。

24才のアキコ(仮名)です。最近、ネットで知り合った交際相手が浮気しているような気がします。どなたか話を聞いてくれませんか

恋の相談から恋が芽生えるのは青春マンガの定番バターン。一回りも若いコと口マンチックするのもいいか、と返事を出してみた。

あなたのメッセージを読みました。私は週刊誌などでも話題の探偵社に勤務する者です。もしお役に立てることでしたら、個人的に話相手になります

殺到するだろう他の男性メールを出しぬくため探偵を名乗ってはみたものの、いつまで待ってもアキコと名乗る女性かりの返信はない。そんなこともすっかり忘れていた5日後。突然、10通に分割された長文のメールが届いた。

お返事ありがとうございます。見も知らぬ方に、私の恥をお話するのはどうかと迷いましたが、やっぱりご相談に乗っていただけたらとメールいたします・・

要約すると、彼女は当の出会いサイトで同じ歳の男性・タカシと知り合い、エッチをする仲に。しかし3度目のデートの後、急に彼と連絡が取れなくなった。携帯に電話を入れると、いつもつながらず、しかもタ力シは、他に女かいるんじゃないかと疑うアキコに、カヨコという女性宛のメールを誤信してくるオマヌケ振り。

そこまでわかっているなら、これ以上、何を相談したいのだろう。おまけにメールを読めば、このアキコさんは人妻で、浮気をしてるのは彼女の方なのだ。

タカシさんが、他の女性とつきあっているのか、それを調べる方法はないでしょうか
誰が見てもタカシはアキコとつきあう気などないのは見え見えなのに、まだそんなことを言っている。ちょっとこいつヤバイ女なんじゃないの、と思う一方で、オレの頭にある考えがひらめいた。もしかして金になるかもしれない

女性名で男を誘い浮気の証拠を作る

初心者なのかワザとなのかメールアドレスを自分の番号のままにしているアキコに直電を入れる。

「メールをいただいた東山です。浮気調査をお望みでしたら、格安でお引き受けしましょうか」オレは探偵に成りきり、調査料を頂こうと計画した。「もやもやした気持ちのまま過ごされるより、ハッキリさせた方が精神衛生上よろしいですよ」

どうしようかしら女は頼りない返事をするばかりで、いくら説得しても乗ってこない。失敗だ。通話料もバ力にならないので、依頼するなら着手金として10万を振り込んでくれとロ座番号を告げ、電話を切った。やっぱ、そんな簡単にいくわけないと、力ッカリしていたのも束の間。携帯にメール着信のランプが。アキコだ。なんだ急いで読めば、タカシのメールアドレスと、お金を振り込んだというメッセージ。あくまで彼女は、彼が他の女性とつきあってるのか調べてほしいと繰り返す。

『おいおい、どうなってんだよ』

いずれにせよ、金をもらったからには結果を出さないと。けど、そんなのは簡単。タ力シに女性名で誘いメールを出せばいい。女に手の早そうなヤツのことだ。きっと下心見え見えの返事を出すにきまってる。さっそく自分のメアドを変更しタカシを誘惑する。〈覚えてるカヨコだよ。また遊ぽうね〉

就業時間中だろうにマメな野郎だ。10分もせずリターンが来た。

おひさー。忘れたわけじゃないけど、どこで会ったんだっけ?

ヤだ、カヨコのこと忘れちゃったの?プンプン

冗談ピョン。ねー今度、いつ会える?

カョコのこと好きって言ったのに

もちろん、カョちゃんのこと大好きだよ。明日ヒマ?

力ョちゃーんーねーねーいつ会える?

すっかり口説きモートに入ったタカシは、次々メールを送ってくる。これを、アキコに見せれば、容疑はク口ということで一件落着だ。

「彼氏に浮気しないよう注意してほしい」
〈…というわけで、タカシさんは(力ョコという名前の女性とつきあっているようなのです〉報告をメールすると、アキコから電詰が入った。
「わかりました。彼は浮気してたんですね。あの、こんなことお願いできるかわからないんですけど・・にやっばり10万で、メール2通ぽっちじゃ不満なんですよね。」

「2人の密会写真なり、ちゃんとした証拠を送れって話ですか。」

「いえ、そうじゃなくて、東山さんから彼に浮気をするなって注意してほしいんですけど・・」え、なんじゃそれ。注意するだけなら、なんぼでもしますよ。でもそれならそれで、別料金として5万円もらおうかな。

「わかりました。すぐに振り込みます・・」
翌日、入金を確認したオレは、アキコから聞いたタ力シに電詰をかけた。

「タ力シさん?あんた、携帯メールでいろんな女に声かけて泣かしてるそうじゃない。あんまりチャラチャラしてんじゃねえよ。え、何とか言ってみろよ」

オレの迫力に押されたのか、タカシは小さな声で、ハイハイと答えるばかり。

「おい、わかったのか?」「わかりました」「ニ度としないか?」「ニ度としません」もちろん会話の様子は、アキコに証拠として聞かせるため、録意しておいた。電話を切ると折り返しアキコにTEL。タ力シに注意し、二度としないと言わせたことを伝える。
「録意しましたんで、お聞きになりますか」「いえ、いいです。どうもありがとうございました。これでスッキリしました」なんと、彼女は15万払った挙げ句、ボッタクったオレに礼まで言って電話を切ったのである。★アキコは特別世間知らずだったとしても、彼女と似たようなことで悩む女性も多いはず。そしてオレのように、探偵を名乗って浮気調査に乗り出し、バカ高い手数料をふっかけようとする輩もいることだろう。メール恋愛に勤しむ女性のみなさま方、ゆめゆめ自称・探偵野郎の優しい誘いにはご注意を。

※この記事はフィクションです。防犯、防衛のための知識として読み物としてお読みください。実行されると罰せられるものもあります。