防犯対策・詐欺の手口

実際にあった詐欺の手口や事件、犯罪者の告白です。防犯対策・防衛のための知識としてお読みいただければと思います。

ボッタクリのぞき部屋の手口

※風俗の話ですがぼったくりの注意喚起として。

のぞき部屋というフーゾクをご存じでしようか。地方の方には馴染みが薄いかもしれません。それもそのはず。昔は全国各地にあったらしいのですが、最近では池袋と新宿の歌舞伎町界隈にしか存在しないのです。内容はといえば、個室ストリップとでもいいましようか。女のコの裸を小窓からのぞき、ー人でシコシコやるだけという、実に簡素でお手軽なものです。入場料はどこも2、3千円くらい。追加料金を払えは、手コキやフェラチオなどのサービスも受けられますが、非常に敷居の低い安全な遊び場であるのは間違いありません。

と思いきや、そこはやっぱり大都会。歌舞伎町には、のぞき部屋にすらしっかりボッタクリ店が存在するのです。
陰気な店内、ベッド付きの個室

3月上旬の某日、新宿で仕事を終えた僕は、その帰り道に歌舞伎町を歩いていました。ふと前方を見やると、やたらとまぶしい店が。

「のぞき部屋。週刊誌などでもおなじみの優良店ー完全前金制」

アレ、こんな店あったっけ。実は僕、店は違いますが、のぞき部屋は過去に2度、経験済みでした。2干円で生の女体か見られてヌキ放題。これはこれで使えると思ったものです。ここでヌイて帰るか。そう思ったのも、ほんの気まぐれでした。口クに金も持ってないくせに、ちょっとムラムラきてしまったのです。

階段を地下ー階まで降り、ドアを開けると、入り口の派手さ加減とは打って変わって暗い中。

「いらつしゃいませ。入場料2千円です」

すぐに中年男が出てきて手を差し出しました。

「これ以上はかかりませんよね?」と念を押しながら千円札2枚を手渡す僕。まあこんなことを聞いたところで、しょせん気休めにしかならないのですが・・

「ええ、これ以上はかかりませんよ」男はそうハッキリと答えました。

「じゃあここで待っててください」と言われ、すぐ脇の一室へ。中に入ると、サラリーマン風の客がスポーツ新聞を読んでいます。

「じゃ、こちらのお客さん」しばらくしてサラリーマンを案内しました。ここでオカシイと思ったのは他でもありません。普通、のぞき部屋は客をいっぺんに案内する総入れ替え制。なのに、どうしてー人ずつしか呼ばないのでしよう。不安になって帰ろうかとも思いましたが、せっかく2千円を払ったのだからという思いになりました。

うーむ、どうするべきか。悩んでいるうちにさっきの店員がやってきました。

「お待たせしました。こちらの部屋へ」

男の後について奥へ。通されたのは、ベッドが置かれた個室でした。以前入った店はイス1個置けるのがせいぜいの狭さでしたが、ここはまるでヘルス店のようにゆったりとしています。部屋の壁にあった小窓の隣部屋のカーテンが開きました。これってマジックミラーだったのかと思いつつ、のぞいてみると、そこにはセーラ服の女性が。女はテキトーなダンスを始めつつ、服に手をかけていきました。そして、セーラーの上着を脱ぎかけたところで…カーテンを閉めると、スグ引っ込んでしまったのです。ショーというにもハバかられるお粗末さ。本格的に「ヤバイな」という思いが頭をもたげ始めたのはこのあたりからでした。
「他の店はいっちゃだめよボッタクリだから」

「コンコン、失礼しまーす。」しばし呆然としていると、マジックミラー越しに見た女が部座に入ってきました。イマイチ暗いのでよくわかりませんが、見たところ30代の後半でしょうか。お笑いコンビ・オセ口の白い方に似た、ギスギスに痩せた女です。確かに、のぞき部屋では個室でサービスを受けることができますが、それはあくまでサービスを希望した場合のみ。呼んでもいないのに勝手に入ってくるなんて。

「え、オネーサン、さっきのショーはどうしたの?」

「あのね、ここフーゾク店なのよ。だから別料金かかっちゃうの」

「ハア?」

「そういっ決まりなのよ。で、コースがね、ー万5千円ならフェラチオ、2万円ならシックスナインで、3万円以上なら本番以外何でもアリなの。お客さん、どーする?」

この女、なにをほざいているんでしょう。金がないからこの店に入ったというのに。「いや金ねえからいいや」

「ウソでしょう?ここフーゾクよお」

「いや、悪りいけど、ホントに持ってないんだよ」

「いくら持ってるの?」「…8千円くらいか」

「わかった。じゃあ、その8千円、預かっておく」

女は今度お金をもってちゃんと遊びに来たときのために8千円をプールしておくといい出したのです。なんてムチャクチャな。

「いい加減にしなよ。もういいー出ていくよ」

「8干円は預からしてよお」
しばらくモメていると、部屋の外から男の声が。

「マユミィ、お客さんから指名か入ったぞお―」

これが普通の声だったら強引に逃げていたところですが、ドスの効いた野太い声だったから、もうどうしようもありません。

「わかったよ。じゃあ次また来るよ」仕方なく8千円を払う僕に女はうれしそうな顔で「ありがと。他のお店はいっちゃダメよお、ボッタクリなんだから。次はカオリで指名してね」

オマエはマユミじゃねーのかよーと心の中で叫びながら、泣く泣く店を出るしかありませんでした。結局、8千円で済んだだけでも不幸中の幸いなのかもしれませんが、あれほど店先で「優良店」をうたっておきながら、見事にボッタくってくれるとは。上京される男性読者のみなさん、ボッタくり店にはくれぐれもお気をつけを。